「教育を良くしよう」と考えた時に、一番最初に考えてほしいこと。
「今の日本の教育ってここがダメだよな!もっと◯◯にしていかないと・・・」
よくある居酒屋の教育談義だ。
教育は誰もが一度は経験しているため、それぞれが何かしらの意見を持っているはずである。
目を閉じて10秒間、今の日本の教育の現状と理想像を考えてみてほしい。
おそらく、ほとんどの人が考えたのは学校教育についてだと思う。
冒頭で出てきた発言も、おそらく学校教育に向けられたものだ。
しかし、一つここで確認しておきたいのは「教育=学校教育」ではないということだ。
例えば、教育を変えようとした時に以下のようなアプローチが考えられる。
学校の先生になって直接生徒に教える。
政治家、教育委員会などの学校の決まりを定める組織に入って、制度を変えていく。
教育関係のサービスを提供する。(塾、オンライン英会話など)
NPOなどの組織で教育に携わる活動をする。
家庭内教育。
地域教育。
男は背中で語る。
実際、教育は子どもを取り巻く社会環境とも密接に関係しているため、挙げれば枚挙にいとまがない。
教育を良くしていきたいと思った時、多くの人は学校の先生になるという選択肢をとる。
学校は子どもに対して直接的に働きかけることができるし、学校という組織には何もしなくても日本中の子どもが入学してくる。
例えば、某教育系企業BENES◯Eは顧客として子どもを獲得するために莫大な費用を投じているが、全ての子どもにアプローチすることはできない。
しかし、学校は言うなら顧客率100%だ。(顧客というと語弊があるが)
そういった意味でも、子どもに働きかけようと思った時に学校の先生になるという選択肢はとても良い選択であると思う。
しかし、それと同時に他の選択肢があることも知らなければならない。
それは、学校の先生になりたいと思っている人以外も、だ。
それを知らない(または意識しない)のが現状だ。
そのため、「教育=学校」という図式ができてしまい、教育の責任を全て学校に押し付けてしまう発想になってしまう。
教育を変えるのは学校だけではない、ということを頭に入れておかなければならない。
(もちろん、顧客率100%という学校に求めることが多くなるのは至極当然のことであると思うのだが。)
また、教育を受ける側としては、学校が全てだと思ってはいけないし、常に現状の教育に対して疑う目を持たなければならない。